ビジネス推進の場がなくなってしまった

今年の3月から、展示会やセミナーの延期・中止が相次ぎ、「営業活動につながるリードを獲得する場がなくなってしまった」、「ビジネス推進の場がなくなってしまった」という課題が生じています。ここでは展示会やセミナーに頼らず、オンライン上で「リードが獲得できる」手法をご紹介します。

リード獲得5つの手法

オンラインメディアを活用したリード獲得の主な方法として、下記の5つの手法が挙げられます。

① 調査型リードジェン

オンラインメディアが保有する読者・会員に対し、10問程度のオリジナルアンケートを実施します。個人情報のほか、購買プロセス・興味関心など回答者の詳細な情報を取ることが可能です。

② タイアップ遷移型リードジェン

タイアップ記事を制作しオンラインメディアに掲載します。記事に関心のある読者が2ページ目を閲覧する際に、リード情報を取得します(読者は個人情報等を入力しないと2ページ目に進めない設定)。

③ ホワイトペーパーダウンロード型リードジェン

技術資料(ホワイトペーパー)などをオンラインメディアに投稿し、その資料をダウンロードした読者の個人情報を取得する手法です。メディアによっては、ターゲットの業種や職種がセグメントできるため、関係性が高いリードを取得することが可能です。

④ 自社WEBサイトに誘導

オンラインメディアのバナーなど各種広告やメールを活用してターゲットを自社WEBサイトに誘導し、リード情報の登録を促す手法です。

⑤ オンラインイベント協賛

メディアや団体が主催するオンライン展示会やオンラインセミナーへ協賛します。展示会では関係するテーマのみの登録者情報が取得できるプランや、イベント登録者全員のリード情報が提供されるプランなどが存在します。

下図は、これら5つの手法を全く同じ予算で実施した場合の、リードの質と獲得数の関係性を表しています。調査型リードジェン、タイアップ遷移型のWPDL(ホワイトペーパーダウンロード)は、1個人の情報量が多く、セグメントされた質の高いリードを得られますが、数は多く獲得できません。オンラインイベントへの協賛では、イベントの期間や露出頻度にもよりますが多くのリード数を獲得できる反面、情報量は限られます。

オンラインによるリード獲得手法(同一コストでの実施の場合)

企業のオンライン施策に置き換えた際、期間、予算、目標設定といったリード獲得要件によって、いくつかの手法を取り入れた方が効率が良い場合もあります。より具体的な内容を次のケーススタディでご紹介します。

ケーススタディ:ターゲットは絞らず数多くリードがほしいセキュリティソフトベンダーの場合

このケーススタディのクライアントはセキュリティソフトを広く取り扱っているソフトベンダーで、主なターゲットは、業種は問わず企業の情報セキュリティ部門となります。これまでは、基本的に専門展示会へ出展して外部スタッフを数多く活用しブースを運営することで、多くのリード情報を収集してきました。そして展示会後のテレマーケティングやオンラインコミュニケーションで、スクリーニング・ナーチャリングができるスキームを自社で確立していました。

これまでのリード獲得

これらをオンライン施策に置き換える場合、プロモーション設計では以下の2点が要件となります。

① リード単価を低く大量に獲得したい

フィジカルイベントでオペレーションがうまく回っているとリード単価はかなり低く抑えることが可能です。これをオンラインに変更する場合、リード単価を抑えて数を取るための施策が必要です。

② オンライン上でスクリーニングを行いたい

従来は展示会後のクロージングやフォローアップとして、テレマーケティングやメールマーケティングといったオンラインでの中長期的コミュニケーションを実施していましたが、数多く獲得したリードのスクリーニングまでオンラインで対応していく必要があります。

オンライン施策へ置き換えた時の要件

カギはリードジェンとイベント協賛の組み合わせ

どれだけリード単価を下げることができるかが命題であったため、コストを抑えながら数が取れるWPDLのリードジェンとオンラインイベント協賛を組み合わせて実施しました。
以下がプロモーション全体の流れになります。

タイアップ遷移型 WPDL

リードの重複を避けるために、2つのメディアを活用してWPDLのリードジェンを実施しました。それぞれ件数を保障するリードジェン、期間を保障するリードジェンと性質が異なるため、同一コンテンツによる比較も同時に実施しています。また、オンラインイベントにも来場者全体のリードを獲得するプランで出展し、母数を稼ぐことができました。最終的に、3施策合計490万のコストをかけて1,850件のリードを獲得し、リード単価を2,650円まで抑えることができました。フォローアップ策としては、獲得したリードと自社で保有しているリストに対して、自社WEBサイト上でオンラインセミナーを開催しました。膨大な数のリードをスクリーニングできたため、リードを次のステップへ格上げする効率的なフォローアップが実現できました。
従来展示会場で取得していたリードと比べると、オンライン施策によるリードはターゲットとして角度が高いため、スクリーニングまで無駄なく実施することができます。ターゲットや対象製品を絞ったり、施策時期や期間の最適化を図ることで、限られた予算の中でさらに効率的なリードを獲得することも可能です。中外では、お客様の課題から最適なリード獲得の手法をご提案しますので、ぜひお問い合わせください。